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「スモーキーを脱いだ、ニッカの素顔。」

余市でニッカの荒々しい個性に触れた人が次に行き着くのが、この宮城峡だ。同じニッカが手がけながら、余市の男性的なスモーキーさとはまるで別の世界──リンゴと花の香りが出迎える、軽やかで上品なシングルモルト。「ニッカ=ピート・スモーキー」というイメージを気持ちよく裏切ってくれる一本だ。価格は7,700円とプレミアム帯だが、一口飲めば納得がいく。


宮城峡蒸留所について

宮城峡蒸留所は1969年、仙台市郊外の新川川と広瀬川の合流地点に建てられた。ニッカの創業者・竹鶴政孝が「第二の故郷」と呼んだ地で、冷涼で湿潤な気候と清らかな水が余市とはまったく異なる繊細な原酒を育てる。ポットスチルのサイズや形状も余市とは別設計で、華やかな軽口の酒質を意図して設計されている。


香り

リンゴ・洋梨を思わせる清潔感のある果実香が最初に来て、エルダーフラワー的な花の甘さがそっと重なる。アルコールの刺激がほとんどなく、グラスに鼻を近づけるだけで穏やかに広がる。余市のピートとは対極の、明るい春の空気感。「華やか」というテイスティングワードが珍しく字義どおりに機能するボトルだ。


味・余韻

口に含むと甘みが先行し、素直で柔らか。青リンゴ的な微妙な酸が後を追い、バニラの丸みがそれを包む。余韻は比較的キレが良く、後味がしつこくない。日本食との相性が高く、食事中でも邪魔にならない軽快さがある。


ストレートで飲む

竹鶴ピュアモルトからスモーキーさを引き算して、華やかさを前面に押し出したような飲み口。同じニッカとは思えないほどの方向転換で、竹鶴を経由した人なら、その落差に笑ってしまう。個性をもっとも体感できる飲み方。


ハイボールで飲む

炭酸で割ると、グレンフィディック12年に通じる白桃・青リンゴ系の爽やかな酸が際立つ。居酒屋的な荒っぽいハイボールではなく、バルで出てくるような上品さがある。食事のお供に最適な一杯。


他ボトルとの比較

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まとめ

スモーキーが苦手でジャパニーズに入りたい人に、真っ先に薦めたい一本。華やかで甘く、ハイボールにしても上品さを保つ。7,700円という価格は安くないが、この品質ならプレゼントにも十分使える。