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白州より、こっちの香りが好きだ。

山崎は日本のウィスキーを語るとき外せないシングルモルト。国際的な品評会でも高評価を受け続け、ウィスキーに詳しくない人でも名前を知っている一本だ。グラスに鼻を近づけると、アルコールの奥から梅のような華やかさがじわりと立つ。和菓子を思わせる上品な甘さ——この香りこそ山崎の真骨頂だと思う。

山崎蒸留所について

1923年竣工、日本で最初に本格的なウィスキー造りが始まった大阪・山崎の蒸留所。三つの川が合流する霧の多い土地が豊かな熟成を生む。日本固有のミズナラ樽を使うのが特徴で、白檀のような甘い香りが原酒に移るとされる。ノンエイジ(NAS)は熟成年数を表記せず、複数の原酒をブレンドして品質を安定させたボトルだ。

テイスティング

香り(95) アルコールの揮発感の奥から、梅のような華やかさがじわりと顔を出す。和菓子を連想させる上品な甘み。個人的には白州よりこの香りが好みだ。

味わい(90) 口に含むと、まろやかな甘みが広がる。ドライフルーツのような濃厚さと、ほんのりしたスパイス。重すぎず、しかし確かな存在感。ロックにすると甘みが一段と際立つ。

余韻(88) 長く続く後味。甘みとほのかなウッディさが重なり合い、じわじわと消えていく。この余韻の豊かさが山崎の大きな魅力だ。

飲み方別

ストレート 山崎の素の個性が出る。アルコール感はあるが、その分だけ香りの複雑さも感じられる。焦らず、グラスの中の変化を時間をかけて楽しみたい。

ロック 氷が溶けるにつれ表情が変わる。最初は甘みが前に、時間が経つとスパイシーさが顔を出す。一杯で二度楽しめる飲み方だ。

他ボトルとの比較

白州との飲み比べは、ジャパニーズの個性の違いがはっきり出るのでおすすめだ。

こんな人に向いている

あなたのタイプ 選ぶなら
日本のシングルモルトを知りたい
甘みと長い余韻を重視 ◎(ロックで)
特別な夜に一杯だけ
コスパ重視・気軽に飲みたい

個人的には77点。香り・味・余韻は文句なしの高水準だが、定価でも安くなく市場価格も高騰していて「飲みたいときに飲める」一本ではない。それでも、梅とドライフルーツが溶け合うあの香りは他では味わえない。ハレの日に一度は試す価値がある。