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ロックで飲むと、明らかに化ける。他のボトルでここまでの変化は感じたことがない。

山崎・白州と並ぶ、サントリーノンエイジの3大柱のひとつ。期待値は高い。値段もそれに見合っている——むしろそれ以上だ。ウィスキーそのものの完成度なら88点のボトルを、75点と評価した。理由はひとつで、現実の市場価格だ。


テイスティング

香り(92) グラスに鼻を近づけた瞬間、フルーティな香りが広がる。ローズや白桃を思わせる甘く華やかな印象。山崎の梅、白州の青リンゴとも違う。響にしかない香りだ。

味わい(88) 蜂蜜のような豊かな甘みが来る。複数の原酒が溶け合い、輪郭がなめらかだ。どこかひとつの個性が突出するわけではなく、全体がやわらかく均整を保っている。

余韻(85) 長く、穏やかに続く。甘みとほのかな木の香りが重なり、じわじわと消えていく。後口は清潔で、次の一口を誘う。


ロックで飲む

ロックで飲むと、このボトルは別の顔を見せる。氷が半分溶けた頃が一番好きだ。最初の一口は華やかさが前に出る。少し時間が経つと、蜂蜜の甘さが前に出てくる。同じグラスなのに別のボトルみたいだった。この変化の幅は、他のボトルでは感じたことがない。

逆に、ストレートだとアルコール感が前に出て、あの華やかな香りの輪郭がぼやける。ハイボールにするとフルーティさは残るが、響らしい重厚感が薄れる。ロックが、このボトルを一番正直に体験できる飲み方だ。


75点という評価について

ウィスキーそのものの完成度なら、88点のボトルだ。香り・味わい・余韻のどれを取っても高水準であることは間違いない。

ただ、今の市場価格まで含めると話は変わる。定価なら迷わず勧める。でも、プレミア価格が当たり前になっている今の状況で同じ金額を出すなら、私はローヤルかスペシャルリザーブを買う。コスパスコアの低さはウィスキー自体への不満ではなく、その選択への正直な答えだ。


こんな人におすすめ

あなたのタイプ 選ぶなら
ロックで飲むのが好き ◎(氷が溶けていく変化を楽しんでほしい)
サントリーNASを制覇したい ◎(山崎・白州と並ぶ3本目)
定価で手に入る機会があった ◎(その時に迷わず手を出す一本)
コスパ重視 △(現状の市場価格では厳しい)

次に飲むなら

同じ3大柱を飲み比べたいなら → 山崎 ノンエイジへ。果実感と甘みのシングルモルト、響との違いがわかる。

響の雰囲気をもっと手軽に味わいたいなら → サントリー ローヤルへ。手に入りやすいサントリーの甘口路線がここにある。

入手しやすいサントリーを探したいなら → スペシャルリザーブへ。コスパ96の現実解がここにある。