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ジョニーウォーカーらしくないジョニーウォーカー。

正直、これまで飲んだジョニーウォーカーシリーズはそこまで刺さらなかった。ブラックもダブルブラックも、JWらしい煙感は確かにあるが、「また飲みたい」とはなりにくかった。しかしブラックルビーは違う。グラスから立ち上るのは、これまでのシリーズにはなかった若い果実の香り。麦・果実・煙がバランスよく共存していて、色々なボトルを飲んだあとに戻ってきたいと思わせる一本だった。価格は¥3,500前後。「JWが合わなかった」という人にこそ飲んでほしい。


ジョニーウォーカーについて

ジョニーウォーカーはスコットランド全域の蒸留所から原酒を集めてブレンドする、世界で最も売れているスコッチウィスキーブランドだ。ブラックルビーはその最新作で、「フルーティ」という軸を強調した変則版。スペイサイドらしい果実感を主役に据えながら、JWらしいスモーキーさをアクセントとして残している。スモーキー系が苦手な人への入口にもなりうる一本だ。


テイスティング

香り(90) グラスに近づけると、まずフルーティさが圧倒的に飛び込んでくる。リンゴや洋梨を思わせる若い果実感が主役で、その奥にJWらしい薄い煙がほんのり顔を出す。グリーンラベル15年とも方向性が全く違う、ブラックルビー独自の香りだ。

味わい(88) 口に含むと、スコッチ特有の甘みとともに若い果実の酸味が広がる。他のJWシリーズにはない若さを感じる味わいで、正直ちょっと意外だった。煙は控えめで、果実と甘みがリードする。麦の芯もしっかり感じられる。

余韻(85) 余韻はすっきりと短め。わずかな煙感が残るが、しつこくなくスッと消えていく。後に引かない爽やかさが、グラスを自然に進める。


飲み方別

ストレート 香りの果実感をダイレクトに楽しめる。スモーキーなJWを期待していると拍子抜けするかもしれないが、それがこのボトルの正体だ。

ロック 氷が入ることで果実感がさらに際立ち、甘みも落ち着く。バランスが整って飲みやすくなる印象。JWファンにはこの飲み方が一番なじみやすいかもしれない。

ハイボール 炭酸で割ると果実感がさらに前に出る。グレンフィディック12年にほんの少しスモーキーさを足したような方向性で、フルーティなハイボールが好きな人にはかなり刺さる仕上がりだ。余韻には薄く長く煙感が残り、後味が心地よい。


他ボトルとの比較

JWシリーズで比べると、グリーンラベル15年は草原・茶葉寄りのフルーティさ。ブラックルビーはより若く、果実の酸味が強い。グレンフィディック12年と並べると、煙が入る分だけブラックルビーが複雑に感じられる。フルーティなスコッチの入門として機能するポジションだ。


まとめ

個人的には90点。圧倒的な個性があるわけではないが、麦・果実・煙のバランスが非常に良い。「JWの煙感はちょっと苦手」という人から、スコッチをあれこれ飲み比べている中級者まで幅広く勧めやすく、「また飲みたい」と思わせてくれる完成度だった。

次に飲むなら

同じくJWシリーズを掘るなら → グリーンラベル15年へ。草原と茶葉のスモーキーさが好きな方向けの15年物。

フルーティなスコッチをもっと → グレンフィディック12年へ。煙なしで果実感を突き詰めた、スペイサイドの定番。

JWをもっと上に → ゴールドラベル リザーブへ。甘みと複雑さでJWブランドの奥を体験したいなら。