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名前ほど、煙くはなかった。

963 ピートグローヴは、福島県郡山市・笹の川酒造が手がけるブレンデッドウイスキーだ。ブランド名「963」は郡山の郵便番号に由来する、地元に根ざした一本。「ピートグローヴ(ピートの木立)」という名前からスモーキーさを期待して飲んだが、正直、ピートはあまり感じ取れなかった。その代わり前に出てくるのが、しっかりとした麦の旨み。姉妹ボトルの黄色(メロウノーツ)より"ウィスキーを飲んでいる"満足感があり、個人的にはこちらの方が好みだった。

笹の川酒造と963について

963は福島県郡山市の笹の川酒造によるウイスキー。笹の川酒造は戦後まもなくからウイスキー造りを続けてきた東北の老舗で、ブランド名は郡山の郵便番号963から取られている。派手さより堅実なバランスを大事にする、地に足のついた味づくりが特徴だ。

テイスティング

香り(84) 「ピートグローヴ」の名から想像するほどのスモーキーさは、正直感じなかった。代わりに、麦由来の香ばしい甘みが穏やかに立つ。

味わい(86) ストレート・ロックでは、アルコール感とともにしっかりした麦の旨みが広がる。厚みがあって飲みごたえがあり、963の中でも"ウィスキーらしさ"を一番感じられた。

余韻(84) 麦の旨みが心地よく残る。派手ではないが、満足感のある後味だ。

飲み方別

ストレート アルコール感はあるが、その奥に強い麦の旨み。ウィスキーの味をしっかり受け止めたい人向け。

ロック 加水で角が取れ、麦の甘みがより穏やかになる。ストレートの厚みを少しやわらげたいときに。

ハイボール アルコール感はぐっと穏やかになる。それでも"ウィスキーを飲んでいる"感はしっかり残り、黄色(メロウノーツ)より飲みごたえがあった。

他ボトルとの比較

同じ963でも、ピートグローヴは麦の旨みで飲ませるタイプ。名前のイメージとは違うが、実力のある一本だ。

こんな人に向いている

あなたのタイプ 選ぶなら
麦の旨み・飲みごたえが欲しい ◎
地元・東北のウイスキーを応援したい ◎
ガツンとしたスモーキーが欲しい △(名前ほど煙は強くない)

個人的には85点。"ピートグローヴ"の名からスモーキーを期待すると拍子抜けするが、麦の旨みでしっかり飲ませる実力派。福島・笹の川酒造の963の中では、ウィスキー感を一番楽しめる一本だった。